AILEX合同会社は2026年10月26日、AIの判断履歴を検証するための技術提案「VAP-LAP」の第05版(draft-ailex-vap-legal-ai-provenance-05)を、IETF Internet-Draftとして提出し、IETF Datatrackerでの公開を確認しました。
今回の改訂では、VAPの公式GitHubで公開されているフレームワーク仕様を参照し、記録の改ざん検知、外部への証跡の固定、復旧・削除の記録について、法律AI向けの要件を見直しました。
背景:AIの出力だけでなく、判断履歴を確かめるために
法律相談、文書作成、ファクトチェックにAIを用いる際には、何が入力され、どのような出力があり、人がどの時点で確認・判断したのかを、後から確かめられることが重要です。VAP-LAPは、こうした記録を署名やハッシュチェーン、外部アンカー、証跡パッケージで結び付ける仕組みを提案しています。
第05版の主な変更
1.すべてのLAP適合レベルで外部アンカーを必須化
Bronze・Silverは24時間以内、Goldは1時間以内を上限とし、署名した記録群を外部サービスの証跡と結び付けます。
2.検証する範囲を明確化
記録の件数、先頭・末尾、適用する方針を署名対象に含めます。一方、記録前に行われた処理の欠落やAIの回答の正しさまで証明できるとは扱いません。
3.復旧と削除の履歴を保存
自動復旧の範囲、人による承認、暗号鍵を破棄する際の証跡、法的保全による削除停止を定義しました。
4.署名対象と旧版からの移行を明記
数値の表現、記録を結び付ける識別子、検証方針、旧版の証跡を保持する方法を整理しました。
5.人による確認と機密保護を継続
法律相談・文書作成・ファクトチェックの記録、弁護士による確認、機密情報の保護、法的保全の仕組みを引き続き扱います。
技術提案の位置付けと今後の課題
参照したVAP仕様はv1.2.0 Draft 3で、2026年10月25日のリポジトリ時点に固定しています。LAPのBronze・Silver・Goldと、VAP本体のCore・Standard・Fullは別の適合区分です。今回の提出は、VAP側でのプロファイル登録や認定を示すものではありません。
Internet-Draftは検討中の技術文書です。IETFによる標準化・承認・製品認証を意味しません。また、第05版に適合したAILEX製品の実装完了を発表するものではなく、独立した実装検証と相互運用性の確認は今後の課題です。
AILEXは、機密情報を扱うAIに対して、根拠と判断履歴を確かめられる仕組みの整備を進めます。技術的なご意見を広く募集しています。
公開資料
公式のお知らせ
https://ailex.co.jp/news/ietf-05/
IETF Datatracker:VAP-LAP 第05版
https://datatracker.ietf.org/doc/draft-ailex-vap-legal-ai-provenance/05/
AILEXのVAP-LAP・標準化活動
https://ailex.co.jp/ietf/
参照したVAP Framework Specification
https://github.com/veritaschain/vap-spec/blob/81fa81e01ef9418c3fb7a02ddfc7fd72d993b6b1/spec/v1.2/VAP_Framework_Specification.md
AILEXについて
AILEXは「検証可能なAIリーガルOS」を掲げ、法律事務所の実務を支援するサービスです。AIの出力は参考情報・ドラフトとして扱い、内容の確認と最終判断は弁護士が行います。
会社名:AILEX合同会社
公式サイト:https://ailex.co.jp/
本件に関するお問い合わせ:info@ailex.co.jp
電話:03-6821-7462